教えて、布団職人!

羽毛布団の偏りをなくす方法

みなさんこんにちは。櫻道ふとん店店長(厚生労働省認定 ふとんマイスター)の林です。本日は【羽毛布団の偏りをなくす方法】と題しまして、羽毛布団の中身の羽毛がどこか一箇所に寄らず、バランス良く羽毛が配置されるようにするためのアドバイスについて書こうと思います。

 

ヨーロッパで誕生した羽毛布団

羽毛布団はヨーロッパ、特にドイツや北欧などで昔から使用されており、中世に入る頃から羽毛布団は一般的に広まりましたが、その頃はまだまだ使用できるのは一部の富裕層に限られ、庶民からすると憧れのものでした。18世紀末に起こった産業革命によって、羽毛布団も従来の手作業による生産ではなく、機械による生産に変わり、大量生産の新しい時代に入っていきました。その頃からヨーロッパでも一般に羽毛布団が普及し始めます。

ヨーロッパにはベッドメイキングという文化がありますが、これも羽毛布団の普及率の違いから「イギリス式」と「フランス・ドイツ式」に分類できます。イギリスは羽毛ではなくウール毛布の文化(ブランケット)がありましたので、イギリス式ベッドメイキングは毛布のみをしっかりと正して行う方法となっています。一方でフランスやドイツなどの国々では早くから羽毛布団が上流階級で使用されていたため、フランス・ドイツ式ベットメイキングでは羽毛布団をしっかりと正して行う方法となっています。フランス・ドイツ式のベッドメイキングがなぜ独自の発展をしてきたかというと、元々の羽毛布団がただの袋に入った状態のものだったため、毎回布団を使用するごとに羽毛が偏ってしまうからでした。それを毎日慣らすことが必要だったため、フランス・ドイツ式のベッドメイキングが必要だったわけです。

 

日本で開発されたとされる立体キルト

昭和初期にドイツから羽毛布団の輸入を開始した日本ですが、当然、当時の羽毛布団は上述の通り羽毛の偏りがすごかったようです。しかし、まだこの頃は羽毛布団は超高級品で、使っているのは、ごくわずかな富裕層に限られていました。ようやく一般家庭に普及が始まったのは昭和40年代前半になってからのことで、高度経済成長を背景に一般家庭の生活も豊かになり、それまで高級品だった羽毛布団も一般家庭で購入されるようになったのです。バブル期(昭和50年頃)には羽毛布団は本当によく売れるようになりました。

しかし、急速な発展と日本の文化は馴染まず、日本人にはベッドメイキングという習慣が馴染みませんでした。そしてドイツ式の羽毛布団は受け入れられなくなります。この頃、日本の布団職人たちが、立体キルトを日本で開発したと聞いています。この縫製の技術は、現在では世界中で使われています。

立体キルトは通常だと「横4列、縦5段」または「横3列、縦4段」で作られています。このようにして羽毛の部屋をしっかり作っているので、羽毛が大きく偏ってしまうことがない作りになっています。

それでも実際は少しですが偏りが出てしまいます。その理由は羽毛布団に羽毛を入れる作業工程にあります。羽毛を生地に入れる際に、空気と一緒に羽毛をそれぞれの部屋に送り込みます。そのため立体キルトの仕切りの部分に筒を通す必要があります。大量生産品は製造効率を上げるためにこの穴が大きくなっています。穴が大きい方が筒を通しやすいですし、太い筒を通した方が一気に多くの羽毛が送れるためです。筒を通すということはそれぞれの部屋の間にある仕切りの壁に穴が開いているということです。当然ですが、穴が大きければ大きいほど羽毛が別の部屋に移動しやすくなります。ということで立体キルトであっても安価な羽毛布団では羽毛の偏りを無くすことはできません。ですから細い筒を使用して羽毛を生地に入れて作ってある羽毛布団の方が偏りは少なくなりやすいです。当店の筒は業界内でもかなり細い方だと思います。そして、完全立体という縫製方法を始め羽毛が動かない方法も考えられており、当店の場合は自動弁という方法を使って羽毛が動かないようになっています。文章に起こすのが非常に困難なため、ご来店いただければ仕組みをご紹介致します。

 

 

以上が「羽毛布団の偏りをなくす方法」についてです。是非、羽毛布団の使い方のご参考にしていただければと思います!

 

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